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必修問題「禁忌(薬物の管理)」の重要ポイントまとめ、第112回看護師国家試験用問題

「禁忌(薬物の管理)」

過去問出題回数(第100回以降):7回 

(第110回、第108回、第107回、第105回、第104回、第102回、第100回) 

 

今回は、薬物管理における「禁忌」についてまとめました。

太字で記載されている部分は過去に出題されたことがある部分ですので、しっかり覚えていきましょう。 

 

「禁忌(薬物の管理)」の目次

  1. カルシウム拮抗薬
  2. 抗コリン薬
  3. カリウム製剤
  4. 非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)
  5. ワルファリン(ワルファリンカリウム)
  6. 関連問題(全5問)

 

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1.カルシウム拮抗薬

カルシウム拮抗薬は代表的な降圧薬で、「血管を拡張させて血圧を下げる」薬である。

効果:心臓や血管が収縮する時には細胞内にカルシウムイオンが流れ込む。カルシウム拮抗薬は、カルシウムイオンが細胞内に流れ込むのを抑え、血管を拡げることで血圧を下げる。

禁忌:グレープフルーツ

グレープフルーツに含まれる成分は、肝臓内でカルシウム拮抗薬の分解を遅らせ、効果が効きすぎて血圧を下げてしまう危険性がある。

 

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2.抗コリン薬

抗コリン薬は副交感神経遮断薬で、副交感神経の働きを抑制する。

効果:副交感神経伝達物質であるアセチルコリンの働きを阻害することにより、膀胱の過剰な収縮を抑え、過活動膀胱などによる尿意切迫感や頻尿などを改善する。

抗コリン薬としては「アトロピン」が有名である。

禁忌:前立腺肥大などで排尿困難のある患者や、重症の腸閉塞には症状を悪化させため、使用しない。また緑内障の患者に使用することで瞳孔が散大し眼圧が上昇するため禁忌である。

 

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3.カリウム製剤

カリウムは細胞内液に多く含まれる電解質である。細胞外液に多く含まれるナトリウムとの関係性で活動電位を発生させている。細胞外液中のカリウムの濃度が上がることにより、活動電位が作り出せず心臓の動きを止めるリスクとなる。低カリウム血症の患者にカリウム製剤を静脈注射する場合は、原液ではなく必ず希釈して使用する。

 

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4.非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)

アスピリンインドメタシンなどの非ステロイド性消炎鎮痛薬は、プロスタグランジンの合成を阻害することにより抗炎症反応を示す。プロスタグランジンには胃の粘膜を守る作用もあるため、消化性潰瘍のある患者に対してNSAIDsの使用により症状を悪化させる恐れがるため投与禁忌となっている。

 

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5.ワルファリン(ワルファリンカリウム

ワルファリンは、血液凝固時に働くプロトロンビンの作用を阻害する薬剤である。そのため出血傾向のある患者には禁忌である。プロトロンビンの材料となるのがビタミンKであり、ビタミンKは納豆に多く含まれている。そのため、納豆などビタミンKを多く含む物をはワルファリンの作用に拮抗してしまうため注意が必要である。

 

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6.関連問題(全5問)

【問題1】

カルシウム拮抗薬の血中濃度をあげる食品はどれか。

 1.牛乳

 2.納豆

 3.ブロッコリー

 4.グレープフルーツ

 

【問題2】

緑内障患者への投与が禁忌なのはどれか。

 1.コデイン

 2.アスピリン

 3.アトロピン

 4.フェニトイン

 

【問題3】

静脈内注射を行う際に、必ず希釈して用いる注射液はどれか。

 1.5%ブドウ糖

 2.15%塩化カリウム

 3.0.9%塩化ナトリウム

 4.7%炭酸水素ナトリウム

 

【問題4】

インドメタシン内服薬の禁忌はどれか。

 1.痛風

 2.膀胱炎

 3.消化性潰瘍

 4.関節リウマチ

 

【問題5】

ワルファリンと拮抗作用があるのはどれか。

 1.ビタミンA

 2.ビタミンC

 3.ビタミンD

 4.ビタミンE

 5.ビタミンK

 

答えへ

 

 

みなさんいかがでしたか? 

答えは一番最後に書いてますので確認してみてください。 

 

看護師国家試験は日々の積み重ねが一番大切です。

頑張ってるみなさんの一助となれることを心より願っております。

 

それでは国家試験合格を目指してがんばりましょー!

 

 

 

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答え

【問題1】:4

【問題2】:3

【問題3】:2

【問題4】:3

【問題5】:5

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