必修問題「バイタルサインの測定①」の重要ポイントまとめ、第112回看護師国家試験用問題
「バイタルサインの測定」
過去問出題回数(第100回以降):6回
(第111回、第109回、第108回、第105回、第104回、第101回)
「バイタルサインの測定」は第112回の出題項目として「バイタルサインの観察」へ変更となっています。今回は「脈拍」、「心音」、「血圧」についてまとめました。
太字で記載されている部分は過去に出題されたことがある部分ですので、しっかり覚えていきましょう。
「バイタルサインの測定①」の目次
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1.脈拍につてい
・脈拍の正常値
新生児:120〜140回/分
乳児:110〜130回/分
幼児:90〜110回/分
学童:80〜100回/分
成人:60〜100回/分
・脈拍の異常(成人の場合)
頻脈:100回/分以上
徐脈:60回/分
・脈拍測定部位(脈が触れる動脈)
浅側頭動脈(耳の前)
総頸動脈(首)
腋窩動脈(腋の下)
上腕動脈(肘の内側)
橈骨動脈(手首内、親指側)
大腿動脈(太ももの付け根、内側)
膝窩動脈(膝裏)
後脛骨動脈(内くるぶしの後ろ)
足背動脈(足の背)
一般的な測定部位としては橈骨動脈が用いられる。
・橈骨動脈における脈拍測定方法
脈拍数やリズムを正確に知るため、3指(示指、中指、薬指)の指先を橈骨動脈に沿って置き、確認する。母指の場合、測定している者自身の動脈拍動を感じ、患者の拍動と混同してしまう可能性があるため使用しない。
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2.心音について
・心音
Ⅰ音:房室弁(僧帽弁、三尖弁)が閉じる時に発生する。(心室筋の収縮の始まり)
Ⅱ音:動脈弁(大動脈弁、肺動脈弁)が閉じる時に発生する。(心室の拡張期の始まり)
・心音聴取部位
大動脈弁:第2肋間胸骨右縁
肺動脈弁:第2肋間胸骨左縁
三尖弁:第3〜4肋間胸骨左縁
僧帽弁:心尖部、第5肋間+鎖骨中線
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3.血圧について
・血圧
血圧=心拍出量×末梢血管抵抗
・血圧値の分類(成人)
・マンシェットの幅と長さの目安(上腕用)
生後3ヶ月未満:(幅)3cm、(長さ)15cm
生後3ヶ月〜3歳未満:(幅)5cm、(長さ)20cm
3歳〜6歳未満:(幅)7cm、(長さ)20cm
6歳〜9歳未満:(幅)9cm、(長さ)25cm
成人(標準):(幅)12~14cm、(長さ)22~24cm
成人(太い腕):(幅)16〜17cm、(長さ)30~32cm
成人(細い腕):(幅)9~11cm、(長さ)18~20cm
※上腕の2/3を覆うものが適切である。
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4.関連問題
【問題1】
学童期の脈拍数の基準値はどれか。
1.50~70回/分
2.80~100回/分
3.110~130回/分
4.140~160回/分
【問題2】
成人の橈骨動脈における脈拍の測定方法で正しいのはどれか。
1.①
2.②
3.③
4.④
【問題3】
心音の聴取でⅠ音がⅡ音より大きく聴取されるのはどれか。
ただし、●は聴取部位を示す。
1.①
2.②
3.③
4.④
【問題4】
成人の血圧測定に用いる上腕用マンシェットの幅はどれか。
1.20cm
2.14cm
3.9cm
4.5cm
【問題5】
成人で高血圧と判断するのはどれか。
1.136/84mmHg
2.134/86mmHg
3.124/88mmHg
4.122/92mmHg
みなさんいかがでしたか?
答えは一番最後に書いてますので確認してみてください。
看護師国家試験は日々の積み重ねが一番大切です。
頑張ってるみなさんの一助となれることを心より願っております。
それでは国家試験合格を目指してがんばりましょー!
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答え
【問題1】:2
【問題2】:2
【問題3】:1
【問題4】:2
【問題5】:4
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