今回のトピック
「生活習慣病①」
使い方
・トピックのポイントを押さえたい方
→ 3.重要ポイントから
・繰り返し問題を解きたい方
→ 4.関連問題から
はじめに
看護師国家試験の合格を目指して頑張っている方を応援するため、必修問題に特化して過去問の分析結果から覚えておくべきポイントをピックアップしてまとめた記事を書いています。
・覚えることが多すぎて本当に覚えられているか不安
・必修問題は絶対落とせないからプレッシャーがかかる
・一般問題や状況設定問題の勉強で手一杯で必修問題に割く時間がない
・必修問題の頻出問題は絶対覚えておきたい
・過去問で同じような問題をまとめた参考書などがない
・似たような問題を繰り返し解いて確実に覚えたい
などなど
このような悩みがある方はとても多いと思います。実際、看護師国家試験を合格した私自身もかつては同じような悩みや不安をもちながら必死に勉強したのを覚えています。
「こんな風にまとまって調べられるものがあったらよかったな」、「過去問からどこがよく出るのかわかったら効率よく勉強できるのにな」、「同じような問題を繰り返し解いたら間違いなく覚えられるのにな」というように当時私が思ってことを解消できるよう記事をまとめていますので、是非とも役立てていただけたら幸いです。
参考書などのような長い文章はできる限り省き、過去問の分析結果からの覚えておくべきポイントを簡潔・明瞭に記載していきます。必修問題は暗記問題ですので効率よくポイントを押さえて覚えることと、繰り返し問題を解くことで必ず点数が取れます。
赤字で記載されている部分は過去に出題されたことがある部分ですので、そこを中心に覚えていきましょう。
過去出題年度
令和5年度(第113回)
令和4年度(第112回)
令和3年度(第111回)
令和元年度(第109回)
平成30年度(第108回)
平成27年度 (第105回)
etc
重要ポイント
糖尿病とは
糖尿病は、膵臓から分泌されるホルモンであるインスリンの不足や作用低下が原因で、血糖の上昇を抑える働き(耐糖能)が低下してしまうことにより、高血糖が慢性的に続く病気である。
1型糖尿病:インスリンを産生する膵臓のβ細胞が何らかの原因で破壊されてしまし、インスリンが作られなくなってしまった状態によるもの。
2型糖尿病:運動不足・過食・肥満といった生活習慣による乱れや、加齢などの要因でインスリンの効果が悪くなった状態によるもの。
糖尿病の診断基準
糖尿病の診断指標は血糖値とHbA1c(グリコヘモグロビン)である。
①早朝空腹時血糖 126mg/dL以上
②75g経口ブドウ糖負荷試験2時間後血糖値200mg/dL以上
③随時血糖 200mg/dL以上
④HbA1c 6.5%以上
①〜③のいずれかと④の場合に糖尿病と診断する。
低血糖症状
低血糖症状は、インスリン製剤や軽高血糖降下薬の用法・用量と、食事療法、運動療法のバランスがうまく取れていない時に起こる。
血糖値
40〜50mg/dL:空腹感、軽い頭痛、あくび
30〜40mg/dL:あくび、倦怠感、発汗(冷や汗)、無表情、顔面蒼白または紅潮、頻脈、動悸
25〜30mg/dL:奇異な行動、意識喪失
25mg/dL以下:痙攣、昏睡
合併症
・慢性合併症(三大合併症)
糖尿病腎症:高血糖により、腎臓にある非常に細い血管がむしばまれていく合併症。進行すると、腎臓の機能が失われてしまうため、最終的に透析治療が必要となる。
糖尿病神経障害:手足の神経に異常をきたし、足の先や裏、手の指に痛みやしびれなどの感覚異常があらわれる合併症。
糖尿病網膜症:高血糖により、眼の網膜にある非常に細い血管がむしばまれていく合併症で、進行すると失明に至りる。
・急性合併症
糖尿病性ケトアシドーシス:糖尿病によって細胞内のグルコースが不足したときに、グルコースの代わりに脂肪がエネルギー源として使われる。その結果ケトン体という老廃物が作られ尿中に検出される。血液中にケトン体が蓄積されることによりケトアシドーシスとなり、昏睡状態に至ることもある。
糖尿病の治療
1型糖尿病:絶対的にインスリン量が足りないので、インスリン療法が適応となる。
2型糖尿病:生活習慣の乱れが原因であるため、食事療法と運動療法が基本となり、血糖コントロールが不十分な場合には経口血糖降下薬やインスリン注射が必要となる。
食事療法:基本は標準体重と生活活動強度から1日のエネルギー摂取量を算出し、適切なカロリーコントロールを行う。
関連過去問題(6問)
【問題1】第112回 午前問題14
糖尿病の急性合併症はどれか。
1.足壊疽
2.脳血管疾患
3.糖尿病網膜症
4.ケトアシドーシス昏睡
【問題2】第109回 午後問題14
尿ケトン体が陽性になる疾患はどれか。
1.肝硬変
2.糖尿病
3.尿路感染症
4.ネフローゼ症候群
【問題3】第105回 午前問題15
糖尿病の血糖コントロールの指標となる検査値はどれか。
1.総ビリルビン
2.総コレステロール
3.グリコヘモグロビン
【問題4】第103回 午前問題14
2型糖尿病の食事療法における1日のエネルギー摂取量の算出に必要なのはどれか。
1.体温
2.腹囲
3.標準体重
4.体表面積
【問題5】第102回 午前問題22
低血糖の症状または所見はどれか。
1.口渇
2.徐脈
3.多尿
4.発汗
5.発熱
【問題6】第101回 午後問題14
糖尿病の診断指標となるはどれか。
1.尿酸値
2.HbA1c
3.赤血球沈降速度
4.プロトロンビン時間
お疲れ様でした!
看護師国家試験は日々の積み重ねが大切です。頑張ってるみなさんの一助となれることを心より願っております。それでは国家試験合格を目指してがんばりましょー!
答え・解説
【問題1】答え:4
解説:
急性合併症として糖尿病性ケトアシドーシスがあり、昏睡に至ることもある。
脳血管疾患、糖尿病網膜症は急性合併症ではない。足壊疽は糖尿病神経障害が進行することでおこるものであり急性合併症ではない。
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【問題2】答え:2
解説:
糖尿病によって細胞内のグルコースが不足したときに、グルコースの代わりに脂肪がエネルギー源として使われる。その結果ケトン体という老廃物が作られ尿中に検出される。
おすすめ問題集②
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【問題3】答え:3
解説:
総ビリルビン:黄疸の指標となる。
グリコヘモグロビン:血糖コントロールの指標となる。
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【問題4】答え:3
解説:
糖尿病の食事療法の基本は標準体重と生活活動強度から1日のエネルギー摂取量を算出し、適切なカロリーコントロールを行う。
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【問題5】答え:4
解説:
低血糖の症状としてはには発汗(冷や汗)、振戦(震え)、あくび、頻脈、顔面紅潮などがある。口渇や多尿は高血糖による症状である。
【問題6】答え:2
解説:
尿酸値:痛風・慢性腎不全などの指標となる。
HbA1c:糖尿病の診断指標の一つである。
プロトロンビン時間:血液凝固能をみる。
お知らせ
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